さまざまな働き方があるなか、なぜ「この場所、この仕事」を選んだのか。
福島県で働く方々に、その理由をお聞きしました。
  • 福島市
    山水荘

  • 二本松市
    めぐり農園

  • 二本松市
    あだたら高原スキー場

「『また来るよ』の一言が何より嬉しい」


福島市 土湯温泉
山水荘

●地元福島が一番だと気づいた

先に上京していた姉に憧れて東京の大学に進みました。でも福島を離れてみて改めて両親のありがたさや、地元の仲間の温かさを感じることができ、地元福島が一番だと気づきました。卒業後は地元に戻ることを決めて福島で就職活動をしました。もともと人を気遣う性格で、人とふれあうのが好きで接客のアルバイトをしていたこともあり、この山水荘に就職しました。

山水荘は温泉が自慢の旅館で遠方からたくさんのお客様がお越しになります。さらに地域密着も特徴で、地元福島のお客様も数多くいらっしゃいます。老人会の皆様で定期的にお越しになるなど、福島の人たちの癒しの場としてご利用いただいています。地元の人たちとの関わりがとても強く、人との絆を実感できる職場だと思います。実際、私のおばあちゃんが来てくれたこともあるんですよ。

●「お客様のためにがんばろう」と思える仕事

私は接客係としてお出迎えからお見送りまで、当館滞在中のお客様にずっと関わります。 私は接客がマイペースでお客様のリズムからワンテンポ遅れてしまうことがあるので、意識して改善するようにしています。入社1年目は仕事を覚えてこなすだけで精いっぱいでしたが、先輩もやさしく働きやすい職場ですし、上司も気遣ってくれ、「きちんとできているから自信をもって応対しなさい」と励ましてくれるのでかなり自信がついてきました。 2年目の今はお客様に自分をアピールするよう心がけています。私のことを覚えてくださり、「また会ったね」「また来るよ」と名前で声を掛けていただけると本当に嬉しいですね。次にお越しいただいた時には自分の成長した姿を見せたいという気持ちになります。お客様にはお礼の葉書を出すようにしているのですが、いただいたあるお返事に「あなたと別れて山水荘から帰るのが寂しかったよ」と書いてあるのを読んで感激しました。「この仕事をやってて本当に良かった!お客様のためにもっとがんばろう!」と思った瞬間です。このお返事は今でも大切にしています。読み返すたびに思わず涙ぐんでしまいますね。

まだまだ未熟ですが、早く先輩たちのように一人前になりたいです。いつか両親を招待して、自分の仕事している姿、成長した姿を見せられるようにがんばります。

「自然なものを食べたい、自分たちで作りたい」


二本松市東和地区
めぐり農園

●すべて自分たちの手でやりたかった

東京で会社勤めをしていた私たちは徐々に農業に関心をもつようになり、「自然なものを食べたい、自分たちで作りたい」という思いが強くなっていきました。新規就農セミナーや田舎暮らし体験などに参加してさまざまな移住先を検討している中で出会ったのがここ東和地区です。自然に即した手間のかかる昔ながらの農法を守っている人が多く、「ここならすべて自分たちの手で自給自足していく暮らしが実現する!」とワクワクしました。そして何よりも東和の人たちのあたたかみや人との絆の強さに惚れ込み、2011年3月に移住するスケジュールを組んで準備を進めていきました。それぞれ勤め先を3月10日と12日付けで退職する段取りを整え、引っ越しの荷物をまとめていたまさにその矢先に東日本大震災が起きたんです。それでも、不安より新しい生活がスタートする期待感が勝っていたので、躊躇することなく東和への移住を決行しました。

農業に関してはもちろん素人でしたが、東和は新規就農に手厚いサポートがあり、地域のNPOが親代わりのように世話を焼いてくれるので本当に助かりました。東和の皆さんにいろいろと教えていただき支えられながら、今ではお米、野菜を自給自足しながら養鶏場を営んでいます。

●濃い人間関係が東和の魅力

私たちは鶏を平らな地面で放し飼いの状態で飼っています。大量生産の養鶏場ではケージに入れて飼育しますがそれは自然な形ではありません。飼育頭数を制限し自然な形で育てる鶏は免疫力も高いため、ワクチンなどの薬剤を使っていません。手間をかけて自然な育て方をすれば本来必要ないものなのです。効率的に産卵数を増やすのではなく、自然で健康に鶏が育つことを優先しています。産卵数は毎日一定しないので経営的には大変ですが、それこそが自然の証です。「生卵が食べられるようになった」「アレルギーがあったけど食べられるようになった」といった声が届くと嬉しいですね。

鶏に与える飼料も、主に地元でとれるものを使って手作りしています。自分たちで作った野菜の他、ご近所から分けてもらったりんごジュースの絞りかすや地ビールのビールかすなど東和のつながりで得られる素材を配合しています。地域の中で循環型農業が回るのも東和ならではの魅力です。東和の濃い人間関係がなければ実現できない、相互扶助の暮らしの姿がここにはあるんです。移住後に長女、長男にも恵まれました。東和の人に囲まれ、のびのびと子育てできています。自分たちの目指していた理想の生活にどんどん近づいてきていますね。東和に来て本当に良かったと思います。

「休みの日はスキー・スノーボードが滑り放題!」


二本松市 奥岳温泉
あだたら高原スキー場

●安全を守るやりがいのある仕事

あだたら高原スキー場は小さなお子さんでも楽しむことができるゲレンデが人気です。ファミリーのお客様が多いですね。スキー場がある安達太良山は日本百名山に選ばれているんですよ。

僕はリフト係としてお客様を誘導する業務と、スキー・スノーボードの用具レンタルカウンターでのスタッフ業務の両方をシフト制で担当しています。リフト係は、お客様が安心・安全でケガのないようにリフトの運行を行う仕事です。乗り場でお客様が転んでしまったり、うまくリフトに乗れなかったりした時は素早くリフトを止めなくてはなりません。気の抜けない現場ですが、それだけにやりがいもあります。また、目の前のリフトを見ているだけではなく、滑走中のお客様が転倒、ケガをした際にはその報告・対応も行います。スキー場のお客様の安全を守る責任のある仕事で、落ち着いて、冷静に対応するよう心がけています。

●休日はスキー・スノーボード滑り放題

この仕事は16歳の時から始めて今年で4年目になります。さまざまな世代の人が集まる職場で、先輩たちがいろいろと教えてくれるので仕事にはすぐに慣れることができました。 もともとスキーは全く滑れなかったのですが、あだたら高原スキー場にはスキースクールがあります。休みの日にスクールのインストラクターさんから教えてもらい、今ではスキーとスノーボード、どちらもそこそこ滑れるようになりました。仕事が休みの日なら一日中滑り放題なので、スキー・スノーボード好きの人なら稼ぎながら楽しめる絶好の職場だと思います。業務でスキーを滑ることはないので滑れない人でももちろん大丈夫です。

あと、あだたら高原スキー場のいいところはゲレンデ前に温泉があること。営業時間内なら無料で入れるので、仕事で疲れた身体もリフレッシュできます。スキーに温泉にと、リゾート気分を満喫できますよ!