ふくしま ふるさとワーキングホリデー事業参加者から寄せられた体験談を紹介します。

「地域の方と交流し、福島に対するイメージもプラスに変化」

【参加期間】平成30年夏 / 【受入企業】株式会社渡部園芸

 ボランティアなどで福島県に縁があったことと、募集業種へ関心があったことから応募。湯川村で花き栽培を行う渡部園芸で働かせていただくことになりました。

 渡部園芸では、花の苗を植えかえるため、育苗ポットから苗を取り出す仕事を体験しました。花は品種や固体によって成長に差があるため、育苗ポットの中で根がどれほど成長しているのか、外から見ただけでは分かりません。そのため、根の強度を想定して慎重に取り出すのですが、根の張りが弱いとすぐにちぎれてしまうため、その見極めと加減が難しく大変でした。また、農業で必要なのは工夫だということを学びました。受入先の方は道具を組み合わせてなんでも手作りし、常に工夫していました。これが農業で大切なのではないかと感じています。

 滞在先の地域は、人同士のつながりがとても濃い場所でした。1人で滞在していたのですが、会うたびに挨拶をしていただいたり、たくさんのご飯や野菜を差し入れでいただいたりと、見知らぬ土地にいるとは思えない毎日でした。地域の皆さんと交流できたことが特に印象深く、楽しかったです。

 福島では2回目の参加となりましたが、参加するたびに福島への想いは変わり続けています。関わる前は「農業の現場でどのくらいの被害があったのか」「風評被害もあるのか」と疑問に思う一方「震災の話に触れてはいけないのではないか」と考えていました。しかし実際には「起こった事実を、そして現状を伝えていくことも復興のひとつ」と考えている方がたくさんいらっしゃいました。本に書いてあることやインターネットに書かれた意見とも異なる苦労や嬉しかったこと、これから取り組んでいきたいことなども現地の方から聞くことができて、福島のイメージは大きく変化したと思います。

 今度はぜひ冬から滞在し、春が近づいてくるのを実感したいです。春は農業でも1年のスタートとなる季節なので、その年の農業を考えるきっかけづくりのためにも、また同じ受入先で農業の仕事をしたいです。

埼玉県在住 女性


「農業の大変さと福島のあたたかさを実感」

【参加期間】平成30年夏 / 【受入企業】ふくしま未来農業協同組合(桑折営農センター)

 福島県でもワーキングホリデーを実施していると知り、興味を持って応募しました。福島県での体験を選んだ理由は3つあります。1つ目は福島県内に親戚がおり、馴染みのある土地だったこと。2つ目は震災や復興に関心があり、福島県のワーキングホリデーならではである被災地ツアーに参加してみたいと思ったこと。3つ目は魅力的な受入企業があったからです。

 応募後、桑折町のJAふくしま未来の共選場で桃の選別や箱詰め、桃農家さんの家にホームステイして桃の収穫などを体験させていただくことになりました。滞在したのが8月だったため、真夏日に行う桃の収穫は大変でした。しかし強い日差しの中でも、桃の状態を確かめながらひとつひとつ丁寧に収穫する農家さんの姿を見て、農業の大変さを実感できました。

 桃農家さんからは桃のこと、福島のこと、震災当時のことなどのお話をうかがうことができ、とても貴重な体験ができたと感じています。休みの日には桑折町役場の方に町内を案内していただき、桑折町のことも教えていただきました。街中でもたくさんの方に歓迎していただき嬉しかったです。

 また、震災について学ぶ被災地ツアーも印象深かったです。学校やメディアでは知ることができない当時の被害状況や、現在の復興の様子、現地の人々の思いなどを自分の目や耳で見聞きすることができて、貴重な経験となりました。

 今回の体験を通して、福島への印象が変わりました。「きっと福島の人たちは、東京の人に対してあまりいい印象を持っていないのだろう」と思い込んでいたのですが、農家や役場の方、町の人々も優しくあたたかい方ばかりで、福島はあたたかいというイメージが強くなりました。再び福島を訪れる時には、今回お世話になった桃農家さんを訪ねたり、尾瀬に行ったりしてみたいですね。教職課程を受講して教師になりたいと考えているので、将来は福島で体験したことを伝えていけるインフルエンサーになりたいです。

東京在住 女性


「多彩な人との交流が刺激になり、原動力にもつながった」

【参加期間】平成30年夏 / 【受入企業】ビジネスホテル レスト・パル

 ふくしまふるさとワーキングホリデーの存在はSNSをきっかけに知りました。もともと地方の暮らしに興味があったので、総務省が主催するワーキングホリデーの合同説明会に参加。住んでいる場所から近かったことと、何よりも震災や復興の話をうかがえるのではと思い、福島県のワーキングホリデーに応募しました。

 ワーキングホリデーの参加は2回目で、前回も福島県で体験しています。今回は南相馬市にあるビジネスホテル「レスト・パル」で、ホテルの業務を体験させていただきました。午前中はチェックインするお客様の食事準備、宿泊の予約確認、レストランの掃除を担当。午後は電話対応、食券の作成、書類の整理。夕方はチェックインされるお客様への接客を担当しました。わからないことばかりで、お客様の要望ひとつひとつに対応していくことは大変でしたが、日々着実に成長できていることを実感できて嬉しかったです。

 一緒にワーキングホリデーで滞在している方や、ホテルで働いているスタッフの皆さんと、楽しくお話しながらお昼ご飯や夜ご飯を食べたことが印象に残っています。食事中にさまざまな話をしましたが、たくさんの刺激を受けました。特に将来の話ができたことは、今後の原動力になったと感じています。また、宿泊のお客様と接客を通じて交流できたことも、貴重な経験となりました。

 体験前と比べて、福島の人のあたたかさを感じるようになりました。今回お世話になったワーキングホリデー事務局の方、ホテルスタッフの皆さん、地域おこし協力隊の方など、皆さんに優しく接していただきました。皆さんがそれぞれ復興のために尽力し、瓦礫に花を咲かせようとする姿はかっこいいと感じました。

 ワーキングホリデーは福島に興味を持つきっかけになりました。2回とも福島で仕事を体験させていただいたので、次は別の場所のワーキングホリデーにも参加してみたいです。また、次に福島を訪れる際は、夏に行われる相馬地域の伝統行事「相馬野馬追い」を見に来たいと思います。

茨城県在住 男性


「自然豊かな環境で感じた、食事への感謝と福島の現状」

【参加期間】平成30年夏 / 【受入企業】磐梯高原南ヶ丘牧場

 地方の暮らしに興味があり、募集職種にも関心があったので、ワーキングホリデーの合同説明会に参加。その中でも福島のワーキングホリデー受入企業が特に魅力的だと感じ、総務省のポータルサイトから応募しました。

 私の受入先は、猪苗代町にある「磐梯高原 南ヶ丘牧場」。磐梯山の麓にあり、動物たちとのふれあいや乗馬などが楽しめる、自然豊かな観光牧場です。今回は南ヶ丘牧場にあるレストランでのホール業務と、動物たちのお世話をするレジャー業務を体験させていただきました。

 私はもともと動物が好きなのですが、仕事として動物のお世話をするのは今回が初めてでした。実際にお世話をしてみて、動物に関する知らない知識や新たな発見に出会えました。そのことが嬉しくもあり、とても貴重な体験だったと感じています。また、体験中、家畜として飼われている動物たちのお世話をする機会がありました。これまでは日常生活で何気なくお肉を口にしていましたが、実際に動物たちに触れることで、普段の食事に対する感謝の気持ちがより強くなりました。

 福島を訪れる前は「震災から7年もの年月が経って復興も進み、今ではすっかり元通りになっているのではないか」と思っていました。しかし、実際は風評被害などの目に見えない問題が残っていたり、立ち入り禁止区域といった震災の爪あとが残っていたり・・・元通りになるにはまだまだ時間がかかりそうだと感じました。

 今回のワーキングホリデーをきっかけに、福島県をはじめとした東北各地へさらに興味を持つようになりました。さまざまな場所に足を運んで、いつかは今回体験させていただいた南ヶ丘牧場のような、自然に囲まれた豊かな暮らしをしてみたいです。今度はぜひ冬の福島を訪れて、ウインタースポーツが楽しめるリゾート施設に行ってみたいと思います。

兵庫県在住 女性